MELT-BANANA は東京を拠点として活動する 2 人編成のバンドである。
メンバーは YAKO(vo.)と AGATA(g.)。
現在までに 8 枚のスタジオ・アルバム、2 枚のライブ・アルバム、2 枚のシングル集をリリースしている。
MELT-BANANA は今までに全世界で約 1700 回以上のライブを行い、Wire や
Mr.Bungle、Fantomas やTool 、MGMTのツアーをサポートしたり、はたまた、シドニーオペラハウスでの故 Lou Reed 主宰のイベントに出演したり、Mike Patton や Shellacをはじめ、Wire や Mogwai、また Underworld の Karl Hyede と親交があったり、でも国内ではハードコアやノイズなシーンにいたり、その活動の幅広さは、もはや、ある種正体不明であり、時々、奇想天外なのだ。
今年リリースしたアルバム、”3 + 5 ” は、彼らの 8 枚目の作品となり、このアルバムでは、MELT-BANANA の魅力を余すところなく表現されている:Yako の目まぐるしいハイパーアクティブなヴォーカルと Agata のグリッチでサイバーパンクなギターが、アグレッシブなエレクトロニック・ミュージックを体現し、目まぐるしいスピードで繰り広げられる。そのある種、美学的といえるアプローチは、カオティックなエネルギーに満ちた多様なジャンルを融合させた、歓喜に満ちた実験場だ。前作同様、”3 + 5 ” の音楽は予測不可能で、常に驚きと興奮に満ちていて、アルバムに収録された9曲は、どの曲も繰り返し聴きたくなるような独自の魅力とアイデアが詰まっている。
メルト・バナナはアルバム・タイトル “3 + 5 ” に込められた意味を明確に説明していないが、素数は数学的な完全性と独立性を象徴しており、メルト・バナナの独自性と自由を表しているのかもしれない。なぜ「1+7」ではなく「3+5」なのか?アルバムを聴きながら考えてみるのもいいかもしれない。
(text by R.F. / August 2024)
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